27日、埼玉県八潮市で43歳のタクシー運転手が、乗客を装った男と、その男の仲間と思われる歩行者を装った男に襲撃され、タクシーチケットなどを奪われるという事件が起きた。警察では計画的な犯行とみて、調べを進めている。
埼玉県警・草加署によると、事件が起きたのは27日の午前3時30分ごろ。八潮市伊勢野付近の市道を43歳の男性が運転するタクシーが走っていたところ、突然前方に男が飛び出してきた。
運転手はタクシーを急停車させたが、その直後にこの男が隠し持っていたハンマーのようなものを使い、運転席の窓を叩き割った。
さらには乗客を装って東京都台東区上野付近から乗り込んだ男が包丁を突きつけ、運転手に「カネを出せ」と脅した。
驚いた運転手はタクシーを急発進させたが、ハンドル操作を誤り、道路右側の側溝に脱輪。車内にいた男はこの隙に助手席などに置いてあったタクシーチケットなどを奪って逃走している。
男は現場に到着するまでにも道を細かく指定していた。警察では交通量が少なく、人通りもあまり無い道に誘導していたとみて、2人の男は共犯だったと判断。その行方を追っている。