アメリカの自動車工業会が、カリフォルニア州が提唱する新たな排ガス規制法案の実施を巡り、同州に対して裁判を起こすことを決定した。
ことの起こりは、9月にカリフォルニア州の大気管理局(CARB)が排気パイプから発せられるガスの大幅な減少を求める法案を提案したこと。通称CO2法と呼ばれ、以前にカリフォルニア州が提出して論議となったZEV(ゼロエミッション)法と並ぶ排気規制法案だ。
しかしこの規制をクリアするためには、現在販売されているクルマの燃費を大幅に向上させる必要があり、「連邦法で定められていないことを州法が定め、強制することはできない」というのが提訴の主旨だ。
この提訴にはカリフォルニア州内のオートディーラーグループと、工業会傘下のすべての自動車メーカーが名を連ねている。
ZEV法案の時も訴訟となり、カリフォルニア州が敗訴している。全米一の大気汚染をなんとかしたい州側と、短期間でのドラスティックな変化は無理、とするメーカー側の争いはまだまだ続きそうだ。