免許取得費用欲しさに2人を殺害

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13日、17歳の少年が石川県金沢市内の民家に侵入し、この家に住む66歳の男性と64歳の女性を殺害し、現金を奪ったとして殺人未遂の現行犯で逮捕された

石川県警は14日、この少年が警察の調べに対し、「クルマの免許を取るためにカネが欲しかった」と供述していることを明らかにした。少年はクルマに対して興味を示すような供述を繰り返しており、警察では動機についてさらに調べを進めるとしている。

石川県警・金沢西署によると、事件が起きたのは13日の午前3時20分ごろ。金沢市神野2丁目付近に住む64歳の女性から「見知らぬ男が家に入ってきた」との通報が寄せられた。

同署員が現場に急行すると、この家に住む66歳の男性と64歳の女性が上半身の複数箇所を刃物で刺され、血まみれになって倒れているのを発見した。

家の裏口には血のついたサバイバルナイフを持った若い男が立っており、同署員に対して「人を刺した」と容疑を認める供述を行ったため、殺人未遂の現行犯でこの男を逮捕、刺された2人を病院に収容した。

だが、男性は事件から1時間後、女性は2時間後に出血性ショックが原因で相次いで死亡している。

後の調べで、捕されたのは17歳の少年と判明。少年は警察の取り調べに対して「カネを盗む目的で侵入した。警察に電話したので刺した」などと供述。現金を盗もうとした目的については「もうすぐ18歳だからクルマの免許がどうしても欲しかった」などと話した。

犯行現場となった民家の近くの市道では、この少年の母親名義のクルマが側溝に脱輪して発見されている。これについても少年は「自分で運転してきた」と話しており、話題がクルマの話に及ぶと途端に饒舌になるなど、クルマについて異常なほどの関心を見せているという。

ただし、犯行については反省している様子がまったく見られず、「(殺害された女性が)騒いだため、息の根を止めてやろうと思った」と話したり、捜査員の「自分の身内が同じように殺されたら悲しいとは思わないのか」という問いに対しては、「そんなものは運命だ」と話すなど、冷酷さを伺わせるような供述を繰り返している。

警察では動機などについて慎重に調べを進めるとともに、少年の自宅近辺で発生した器物損壊事件と、今回の民家侵入の手口が似ていることから、これについても関連を調べたいとしている。

《石田真一》

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