1億2000万円分の回数券…怪しまれるとは思わなかった!?

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警視庁は3日、偽造した中央自動車道の回数券を金券ショップや高速道路の料金所に持ち込み、転売や払い戻しを行おうとしていたとして、39歳の男ら3人を偽造有価証券行使や詐欺の容疑で7月中旬に逮捕していたことを明らかにした。

警視庁・捜査2課によると、偽造有価証券行使や詐欺の容疑で逮捕されたのは、39歳の男を主犯格とするグループ。

このグループは今年7月16日の午後1時30分ごろから午後2時ごろまでの間、東京都内の異なる場所にある5カ所の金券ショップに中央道の料金均一区間(高井戸−八王子インターチェンジ間)に有効な普通車用の回数券およそ1100枚が持ち込まれ、一部の店で換金されたというもの。

大半の店では持ち込んだ男の挙動が不審だったことから偽造券であることが発覚しているが、グループのうち主犯格の男は同日、中央自動車道・八王子料金所に額面なんと1億2000万円相当の偽造券を持ち込み、払い戻しを求めた。

しかし、持ち込まれた量があまりにも大量で、不審な点も多かったことから料金所の職員はこれを拒否。別の職員が警察へ通報していたが、男は警察官が到着する以前に姿を消している。

この男は7月21日に料金所を再度訪れ、今度は95枚分の払い戻しを迫った。だが、この際には警官がすぐに駆けつけ、男は詐欺未遂容疑で緊急逮捕された。

その後の調べで逮捕された男などが金券ショップの持ち込みにも関与していたことが判明し、警察では一部を再逮捕。共犯とみられる3人の逮捕状を取って行方を追っている。

偽造券はカラーコピー機かプリンターを使って製造された粗悪品だったが、一目見るだけで真偽をつけられる職員が数多く存在する料金所に対して膨大な枚数の払い戻しを求めるなど、杜撰な点がいくつも見られた。

警察では「本人たちは相当の自信があったのかもしれないが、正直言って出来はあまり良くない。1億2000万円分も持ち込めば誰もが怪しいと思うのに、その部分に対する思慮が欠けている」などと話している。

《石田真一》

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