進入防止チェーンに激突、パトカーから逃走中のバイク

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20日未明、石川県金沢市内で、パトカーの追跡を受けていた原付バイクが大型電気店の駐車場をショートカットしようとした際、反対側の出入口に設置された金属チェーンに気がつかず、これに激突する事故が起きた。

原付バイクは転倒し、後部に同乗していた16歳の少年が意識不明の重体となっている。

石川県警・金沢中署によると、事故が起きたのは20日の午前0時40分ごろ。これに先立つ午前0時30分ごろ、金沢市十一屋町付近の県道をヘルメット未着用で集団暴走する原付バイク6台をパトロールしていた46歳の巡査長が発見した。

パトカーはサイレンと赤色灯を使用して追跡を開始。6台のバイクは後方から追走してくるパトカーに対し、蛇行運転などの示威行動を続け、途中の赤信号はすべて無視するなどの違反を繰り返した。

6台による暴走は5分ほど続いたが、途中の交差点を通過した際に分散。それぞれが別ルートで逃走。パトカーはこのうちの1台を継続して追跡した。

バイクはなおも逃げ続け、金沢市寺地2丁目付近の大型電気店駐車場に侵入。反対側の出入口に抜けてショートカットを試みるとともに、パトカーから逃れようとした。

ところが反対側の出入口には閉店後の車両侵入を防ぐチェーンが設置されており、バイクはこれに気がつかずに30km/h近い速度を保ったまま激突。チェーンに跳ね飛ばされるようにして転倒した。

乗っていた2人の少年は路面に投げ出され、後部に同乗していたとみられる16歳の少年が頭を強打し、意識不明の重体となった。

運転していたとみられる少年は徒歩で逃走したが、現場に免許証の入った財布などを落としており、それらの情報から金沢市内に住む16歳の少年が運転していた可能性が高くなった。

警察では自宅に戻っていた少年に任意同行を求め、業務上過失傷害などの容疑で事情聴取を行っている。警察ではこの少年を厳しく追及し、一緒に走っていた仲間についての情報提供を強く求める方針だ。

なお、今回の事故については「パトカーが事故現場となった駐車場に追い込んだわけでもなく、適切な職務遂行だったと考える。負傷された方には一日も早い回復を望みたい」とコメントしている。

《石田真一》

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