自転車暴走族、秋田で少年9人を検挙

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秋田県警は5日、自転車で道いっぱいに並進し、追跡しているパトカーの走行を妨げたとして、大館市内に住む13-17歳の少年9人を道路交通法違反(軽車両の並進禁止)容疑で検挙・補導した。

秋田県警・大館署によると、道交法違反容疑で検挙・補導されたのは、大館市内を拠点に活動している非行グループに属する9人。

この9人は今年春からグループを構成し、深夜徘徊を繰り返していた。何度か警察の摘発を受け、深夜に出歩かないように注意を受けているが、少年らはそれを根に持ち、今年6月14日の午前2時50分ごろに大館市桂城付近にある同署・桂城交番前に集結。大声を出して警察官を挑発したり、自転車のベルを連呼するなどして騒ぎ立てた。

警察官が注意をしたために一度は姿を消したが、近くで花火を打ち上げて騒ぐなどしたため、パトカーを出動。少年らの摘発を行おうとした。

少年らは自転車で逃走したが、この際に大館市馬喰町付近の市道(幅員約7.5m)で、自転車6台を3台ずつ、2列縦隊で並走させ、車両の進行を妨げるだけでなく、後方についた別の2台が蛇行運転を繰り返すなど、暴走族さながらの示威行為を行った。

警察では対応を検討してきたが、道路いっぱいに広がっての並走は道交法で規定された「軽車両の並進の禁止」という違反行為に当たると判断。当日参加していた8人を検挙するとともに、このグループが使用していた自転車を街中から盗んで調達していた別の1人も検挙した。

9人は取り調べに対して「警官をからかうためにやっていた。自転車は盗んだものを使っていた」などと話しているという。

大館市内ではグループが活動を開始した今年4月以降、盗難自転車の件数が昨年の同時期よりも大幅に増加しており、これは供述内容にある「盗んで調達していた」を裏付けるものとみて、慎重に捜査を進めていく方針だ。なお、軽車両の並進禁止で摘発するのは、今回が秋田県内では初のケースとなる。

《石田真一》

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