パトカー90台から逃げ切るも、警察犬の鼻に負ける

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1日午後、東京都府中市でクルマを使ってひったくりを行った男が、通報を受けて出動したパトカー約90台と2時間に渡るカーチェイスを行った挙句、これらと衝突する事故を起こし、同市内の民家に逃げ込むという事件が起きた。

最終的には警察犬が潜伏中の男を発見し、事件発生から約3時間後に住居侵入の現行犯で逮捕された。

警視庁・府中署によると、事件が起きたのは1日の午後2時ごろ。府中市多磨町1丁目付近の市道を41歳の女性が歩いていたところ、背後から接近してきたワゴン車を運転する男に持っていた手提げかばんを奪われた。

男の運転するクルマは現場から猛スピードで逃走したが、事件発生の通報を受けた警察では、府中市だけでなく周辺の調布市や小金井市、多摩市などにもクルマが逃走した可能性が高いとして、周辺の各警察署に対して緊急配備を指示した。これを受け、府中署など4署から延べ90台近いパトカーが出動した。

事件発生から約30分が経過した午後2時30分ごろには、小金井市内で小金井署のパトカーが容疑車両を発見。ただちに追跡したが、ワゴン車はその後に小金井市、府中市、多摩市、府中市と逃げ続け、途中からは警視庁のヘリコプターが上空から追跡するなど支援した。

ワゴン車は約2時間に渡ってパトカーとのカーチェイスを繰り広げたが、府中市是政5丁目付近で他車との追突を避けようとして運転操作を誤り横転。対向車や追跡していた警察車両と衝突した。

男はクルマを捨てて徒歩で逃走し、行方をくらませたため、警察では警察犬も使って現場周辺の捜索を続けたところ、近くの理容店の2階に忍び込んで隠れていたところを発見。住居侵入の現行犯で逮捕された。

その後の調べで犯行や逃走に使われたワゴン車も盗難車だということがわかり、警察ではひったくり事件と合わせ、窃盗容疑で取り調べを進める方針だが、男は逮捕後から黙秘を続けており、名前や年齢も判明していないという。

《石田真一》

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