24日未明、千葉県八千代市内のスーパーマーケットに併設されたATM(現金自動預払機)コーナーが重機で破壊され、ATM本体が盗まれる事件が起きた。
しかし、犯人グループは途中でATMを荷台から落とし、逃走に使ったトラックも事故で自走不能になっている。グループは回収も断念したとみられ、現金の被害は無かったようだ。
千葉県警・八千代署によると、事件が起きたのは24日の午前3時10分ごろだという。通行人を名乗る男性から「スーパーマーケットに併設されたATMコーナーを重機で破壊している」との通報が寄せられた。その数分後、このATMを管理する警備会社からも「コーナー内部に何者が侵入し、破壊しているようだ」との通報が寄せられた。
通報を受けた同署員が八千代市大和田新田付近の現場に急行したが、その際には犯人グループの姿はなく、コーナーの破壊に使われた重機が残されているだけだった。
警察では緊急配備を行い、現場から逃走した犯人グループの行方を追ったが、現場から7kmほど離れた千葉市花見川区天戸町の県道上に「ATM本体が落ちている」との通報が寄せられた。これが盗まれたATM本体と判明。
さらには千葉市花見川区犢橋町の市道でガードレールに接触し、自走できなくなった大型トラックが無人で放置されていることがわかった。
警察では犯人グループがATMをトラックで運ぼうとしたものの、何らかの原因でATMを脱落させ、パニックになってガードレールとの接触事故を起こし、発覚を恐れて徒歩などで逃走したものとみている。トラックと重機は八千代市内の建設工事現場から盗まれたものだった。
ATMはトラックからの落下による衝撃で破損していたが、中に入っていた現金ボックスに手を触れた形跡はなく、現金の実害はゼロとみられている。