タイヤ脱落ダンプの会社に特別監査

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国土交通省・北海道運輸局は30日、今月17日に函館市内でタイヤ脱落事故を起こした大型ダンプトラックを所有する会社に対し、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査した。運行記録から車両の運行状況や整備がどのように進められたかを調べるという。

問題の事故は今月17日の午前9時20分ごろに発生している。函館市中道1丁目付近の市道を走行していた大型ダンプトラックの左後輪(ダブルタイヤ構造)が脱落した。

脱落後のタイヤは勢い良く路上を滑走。外側部分が道路左側の電柱に衝突。内側部分は対向車線を横切り、道路右側にある病院の駐車場に置かれていた軽自動車2台の側面部分を直撃した。

重さ100kg近いタイヤの直撃を受けた軽自動車は側面部分が大破したが、幸いなことに当時このクルマは無人だったため、事故による負傷者はいなかった。

その後の調べで、このダンプトラックには18トンあまりの建築廃材が搭載されていたことがわかった。これは最大積載量(10トン)を75%も上回っており、車両の荷台自体も四方に鉄板を追加し、通常よりも深く、大量の積載ができるように改造されていたという。

北海道運輸局では「過積載を継続的に行っていたことからボルトに過大な負荷が掛かり、一気に破断へ至った」と断定。所有する会社がどのようにこのダンプトラックを使っていたのかを調べるため、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査を実施した。

監査では会社の経営者などから事情を聞き、どのように運用されていたのかを調べるとともに、関係書類を押収し、整備が適切に行われていたかどうか、日常点検が円滑に進められていたのかなどについても調べる方針だ。

同局では「違反が確認された場合、何らかの行政処分を科す」とコメントしている。

《石田真一》

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