西部警察ロケ事故、プロダクション専務を略式起訴

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名古屋地検は25日、昨年8月に名古屋市港区内で発生したテレビ朝日系のドラマ『西部警察2003』ロケ中の事故で、ロケ現場の総責任者だった68歳のプロダクション専務を業務上過失致傷罪で略式起訴した。

「撮影現場と見物客の間に仕切りを設置するなどの安全対策を怠った」ことが主な起訴理由となっている。

この事故は昨年8月12日の午後2時20分ごろに発生している。名古屋市港区木場町付近にある自動車用品販売店駐車場で、同年秋から放送予定だったドラマ(西部警察2003)のロケを行っていたところ、25歳の俳優が運転するTVR『タスカン』が急発進した直後にコントロール不能となった。

クルマはそのまま見物客の列に突っ込み、最前列でロケの様子を見物していた一般人5人が重軽傷を負った。

警察ではクルマの運転を誤った25歳の男、この男に急発進の指示を出した57歳の撮影監督、そしてロケ現場の総責任者だった68歳のプロダクション専務ををいずれも業務上過失傷害容疑で今月上旬に書類送検していた。

検察では捜査を進めてきたが、クルマを運転していた男と撮影監督については「自らの意思ではなく、現場総責任者からの指示で行った。観客の安全確保を行う義務を負わない」と認定し、起訴猶予処分としている。

しかし、総責任者の専務については「現場の安全確保を最優先とする義務があったにも関わらず、これを怠った」とし、さらには「急発進の指示についても、運転していた男が思いついたわけではなく、総責任者の指示によって行われた」と認め、業務上過失傷害罪で略式起訴した。

《石田真一》

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