新聞配達バイクに消火器を噴霧---1時間に4件

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22日未明、千葉県市原市内で盗難車に乗った2人組以上の男に新聞配達員が連続して襲撃されるという事件が起きた。配達用の新聞を積んだバイクに向けて消火器を噴霧するという手口で、4回の被害が確認されている。

このうち2回は同一の配達員が対象となっており、警察ではこの配達員から嫌がらせを受けるような心当たりがないか事情を聞くとともに、器物損壊事件として捜査を開始している。

千葉県警・市原署の調べによると、事件が起きたのは22日の午前4時から午前5時すぎまでのおよそ1時間。最初の事件が起きたのは同日の午前4時5分ごろだという。市原市国分寺台中央付近で新聞の配達を行っていた配達員が、配達用のバイクと積んでいた新聞約100部に消火器が噴霧されているのを発見した。

この20分後の午前4時25分ごろ、最初の現場からおよそ1km離れた同市加茂付近の市道で、最初に被害を受けた配達員と同じ店に勤務する別の配達員のバイクが同様の襲撃を受けた。また、4時40分には2度目の現場のすぐ近くで別の新聞販売店のバイクも襲撃を受けている。

最初に被害を受けた配達員はいったん自分の店に戻り、新しい新聞を受け取った後に午前5時10分ごろ国分寺中央台の現場に戻ったが、後方から近づいてきた白いクルマに乗った何者かが消火器を噴射。2度目(事件全体としては4回目)の被害を受けることになった。

警察は被害発生の通報を受け、午前5時の段階では周辺のパトロールを強化していたが、最初の現場に容疑者が戻っているとは想定しておらず、後手に回る結果となった。

しかし、2度の被害を立て続けに受けた配達員は逃走したクルマのナンバーを目撃。これを元に警察が調べを進めたところ、クルマは今年2月に千葉市内で盗まれたものとわかった。

さらに現場付近の捜索を進めたところ、1回目と4回目の現場から4kmほど離れた同五井付近の養老川に転落しているクルマを発見。車内に消火器数本が転がっていることも確認された。

警察では犯行に関与した人物が乗り捨てたものとみて、周辺で不審な人物を目撃した人がいなかったかどうかを調べるとともに、執拗に新聞配達員を狙っていることから、被害を受けた人物にも恨みを買うような覚えが無かったかなど事情を聞く方針だ。

《石田真一》

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