おれおれ詐欺に使う銀口座は偽造免許証で作る

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警視庁は17日、偽造した運転免許証を用いて、いわゆる「おれおれ詐欺」などに使う銀行口座を不正に開設していたとして、28歳の男を偽造公文書行使と詐欺の疑いで逮捕し、実際におれおれ詐欺に関わり、仲間割れから暴行事件を起こして逮捕・起訴されている2人を同容疑で再逮捕した。

警視庁・捜査二課の調べによると、この3人はおれおれ詐欺に使用したり、闇金融などで使う目的で知人ら約30人に次々と口座を開設させ、インターネットなどを通じて約300口座を密売していた。

しかし、1人で開設できる金融機関の数は10程度に限られており、需要に供給が追いつかない状態が続いていた。このため、主犯格の男が偽造の運転免許証を作成し、口座を開設することを思いついた。

免許証は本物をパソコン上で画像修正し、そのコピーを使うという方式が取られた。メールサービスで口座開設ができる銀行では身分証明書のコピーを求めるが、3人はこうしたシステムの銀行を狙い、口座を開設していたとみられる。

直接の逮捕容疑は昨年12月、さいたま市内にある都市銀行から2名義分の通帳とキャッシュカードを騙し取ったというもの。

ところが密売した口座の利益配分を巡り、3人の間で争いが発生。主犯格の男を拉致監禁し、暴行を加えるなどした容疑で残る2人が逮捕され、一連の犯行も発覚した。

偽造された通帳はインターネットオークション詐欺にも使用されており、警察ではこれらについても本人たちが関与したのか、別の人物に販売した通帳が使われたのかを調べる方針だ。

《石田真一》

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