愛知県警は17日、後続車に煽られたことに腹を立て、大量の釘を路上にばら撒いたとして、69歳の男を道路交通法違反(道路における禁止行為)容疑で書類送検した。男は大筋で容疑を認めている。
愛知県警・港署の調べによると、直接の送検容疑は昨年10月11日の未明、名古屋市港区当知町7丁目付近の市道上に約200本の釘をばら撒き、他の車両の通行を妨害したというもの。
現場付近では2002年6月ごろから路上に大量の釘がばら撒かれ、走行中のクルマのタイヤがパンクするという被害が相次いでいた。撒かれる釘の量は少ないときでも200本あまり、多いときには1000本を超えることもあった。
警察では路上に散乱した釘を回収して分析を行ったが、形状や材質などから建築用のものではなく、パチンコ台に使われているものと判明した。
新品ではなく、使い込んだ形跡があることから、廃棄物として処理される最中にトラックなどから落下した可能性もある(故意ではない可能性もある)ため、港署は地域課員を現場付近で張り込みさせ、どういった状況で釘が路上に散乱することになったのか、その経過を見極めようとした。
その結果、直接の送検容疑を含んで数回、同じ男が釘をクルマからばら撒いていることを確認。任意同行を求め、容疑を認めたために道交法違反で検挙した。摘発までにばら撒かれた回数は15回に及ぶという。
男は取り調べに対し、容疑を大筋で認めた上で「以前、現場付近を走行していた際、後続のトラックに執拗に煽られた。そういう無謀なトラックに腹を立て、走行を妨害するつもりで撒いた」と供述している。