トヨタ自動車の張富士夫社長ら首脳は18日、東京で年末の定例会見を行った。冒頭、張社長は整備士試験の漏洩問題について「改めてお詫びする」と、陳謝した。
会見で、今年および2004年の世界生産・販売が米フォードを上回る見通しとなっていることについて感想を求められた張社長は「マラソンでいえば背中までは、まだ見えてこない」と述べ、謙虚な受け答えに終始した。
そのうえで「まだまだ勉強が必要」とし、台数だけの比較で米市場に根付いた米ビッグスリーと肩を並べる存在とはいえないとの考えを示した。
北米市場での躍進で、貿易摩擦の再燃が懸念されることに対しては「現地生産車の拡大と部品の現地調達率の引き上げに努める」と述べた。
04年末にはメキシコ、さらに06年からは米テキサス州での生産が始まるため、「現地生産の比率はいい水準に高まる」と、摩擦の再燃には否定的な見方を示した。