車内に監禁された女子高生、走行ルートを携帯メールで生中継

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1日午前、熊本県大津町で通学途中の女子高校生がクルマに乗った若い男に連れ去られるという拉致監禁事件が発生した。被害者は母親に乗せられたクルマの特徴やコースなど携帯電話のメールで連絡。これが功を奏し、事件発生から約1時間20分後に容疑者を逮捕、被害者も無事に保護された。

熊本県警・大津署の調べによると、事件が起きたのは1日の午前8時15分ごろだという。熊本県大津町にあるJR肥後大津駅付近の路上で、近くの高校に通う18歳の女子生徒が道を尋ねるふりをして近づいた男が運転するクルマへ強引に引きずり込まれ、連れ去られた。

男が猛スピードでクルマを走らせているとき、女子生徒は「殴られたところが痛い」と言ってうつむいていたが、この隙に携帯電話のメール機能を使い、母親に対して「クルマの中に引きずり込まれた」、「熊本市方向に向かっているみたい」、「若い男が運転している黒の軽」などの情報を事件発生直後から数回に渡り、男に見つからないように送信した。

メールの内容を見た母親は警察に通報。同時に女子生徒の友人からも学校側に対して「駅の近くをノロノロと走る怪しいクルマを見た」、「ナンバーはXXXXだった」などの情報が寄せられており、さらには「あのコがクルマに乗せられていた」などという具体的な目撃があったことから、学校側も「何らかの事件が発生した」と判断し、ほぼ同じタイミングで警察に不審車の存在を通報していた。

事件発生から約1時間20分後の午前9時35分ごろ、松橋町久具付近の国道3号線で検問を行っていた警察官が助手席に女子生徒が乗った黒い軽自動車を発見した。このクルマが容疑車両の特徴に合致していたことから、警察ではクルマの走行を抑止するとともに、運転していた20歳の男を監禁の現行犯で逮捕した。

警察では「女子生徒が恐怖に耐え、メールを送り続けたことが事件の早期解決につながった」と絶賛している。なお、男は取り調べに対して容疑を否認しているという。

《石田真一》

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