イクリプスのカーナビといえば、地上観測衛星『IKONOS』(イコノス)が撮影した「サテライトショット(通称:IKONOS画面)」の採用がひとつの特長となっている。
2002年の夏モデル『AVN8802D』で初採用された際には、上空映像をただ表示するだけだった。それが2002年秋モデル『AVN9902HD』では経路誘導するルートを上乗せねる形で表示させられるようになった。
飛躍的な進化を遂げたという印象もあったが、その一方で表示された場所に慣れていないと「自分がどこにいるのかわからない」という問題もあった。地図には現在地がどこなのか、例えば「○○市XX何丁目にいる」といった具体的な情報を出すまでには至らず、通常の2D地図などを2画面表示して、ようやくその位置が把握できるというような状態だった。
今回発表された『AVN9903HD』ではさらに改良を進め、地図上に目標点となりうる建物の名称や、ランドマークも重ね合わせて表示ができるように改良を進めた。見栄え重視を脱却し、ようやく実用性が伴ってきたという感じだ。
AVC本部・商品企画部の内俊介さんは「将来的にはさらに精度を高め、駐車場の出入り口などがきちんと表示できるようにしたい」と説明するが、徐々にブラッシュアップが進んでいるという印象は強く感じる。このまま進化していけば、さらに凄いものが出てくるという期待もある。