兵庫県警は11日、県内で活動する暴走族メンバーとしては現役最高齢となる30歳の男を逮捕した。殺害された仲間を追悼する大暴走を実施し、他のクルマに通行上の危険を与えたことが直接の逮捕容疑。
兵庫県警・交通指導課によると、道路交通法違反(共同危険行為)容疑で逮捕されたのは神戸市内を中心に活動する暴走族グループに所属している30歳の男と20歳の男。
調べによると、この2人は今年5月26日の未明、暴走族同士のトラブルに巻き込まれて刺殺された元メンバーを追悼する目的でバイク17台による暴走を指揮。神戸市内を暴走し、他車に急ブレーキや急ハンドルなどの回避動作を行わせ、他車の通行に著しい危険を与えた疑いがもたれている。
このうち30歳の男は関西圏で最高齢の現役メンバーで渉外を担当していると言われており、他のグループとの連携などを行っていたと噂されている有名な人物だった。
逮捕のタイミングが今となったのは、この男が関西圏の他のグループと連携し、阪神タイガース優勝に便乗した大暴走を行うという情報が流れたため。
兵庫県警や大阪府警では、優勝に便乗した暴走や騒乱が暴走族によって引き起こされるのではないかと危惧しており、先月から暴走族に対する取締りを強化している。
今回の逮捕もその一環とみられており、実際に複数グループによる大暴走の指揮を行った経験のあるベテランを抑えることで暴走の発生そのものを防ごうという狙いがあるようだ。