気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年9月10日付
●千葉県、ディーゼル車規制延期へ、自民が条例改正案提出方針「4都県広域」骨抜き(読売・38面)
●ブリヂストン栃木工場火災、火元は精錬機付近、県警業務上失火容疑で捜査へ(読売・39面)
●ブリヂストン、新日鉄ら相次ぐ大規模火災、リストラ裏目か、景気回復、繁忙し安全性軽視も、ブリヂストン株売りが殺到(東京・8面)
●ブリヂストン社長、他社に応援要請(日経・1面)
●独自動車ショー開幕、「価格・環境」競う。トヨタなどEU排ガス規制に対応、日本勢欧州で存在感(日経・3面)
●日産ディーゼル、NOx半減大型トラック、来秋発売、初の2005年規制対応(日経・11面)
●火災の余波、トヨタ、海外で増産検討、いすゞが減産開始(日経・11面))
ひとくちコメント
きのうもこのコーナーで新日鉄、ブリヂストンの相次ぐ工場火災で「リストラ、経費削減など現場の安全管理マニュアルの徹底がおろそかになっているとなれば大問題」と指摘したが、きょうの各紙にも同様の論調で工場の完全管理について取り上げられている。
まず、毎日は社説で「大企業事故、投資再開促す声が聞こえる」とし、読売は「工場火災、安全までリストラしていないか」。さらに、産経も主張で「大工場火災、気のゆるみはなかったか」としており、日経が「製造業は基本に戻り安全対策の確立を」と題して取り上げている。
朝日と東京は社説では取り上げていないが、東京は経済面で「ブリヂストン、新日鉄ら相次ぐ大規模火災、リストラ裏目か、景気回復、繁忙し安全性軽視も」という内容の記事を掲載している。
以前、某自動車部品の工場現場の熟練工から「モーターの回転音を聞くだけで故障の箇所がすぐわかる」と聞かされたことがあったが、そんな熟練工がリストラの対象になっているのも火災などの工場事故の続出と無縁でもなさそうだ。