気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年9月9日付
●ジャパン・ウオッチング、「世界のトヨタ」強いのは当たり前(読売・2面)
●ブリヂストン栃木工場火災、消火難航、住民に避難指示、製品のタイヤに延焼、休止長引けば車生産影響も(朝日・1面)
●トヨタなど生産なお綱渡り、新日鉄爆発事故、鋼板確保に苦心(毎日・8面)/損害300億円今月中には50%減産(産経・11面)
●ダイムラー、中国でベンツ生産、北京汽車と合弁調印(産経・9面)
●ホンダ、スクーターを自主回収(東京・26面)
●マツダ、中国で増産、今年7万台、昨年の3倍(日経・11面)
ひとくちコメント
「新日鉄についでブリヂストンよお前もか……」。某自動車メーカーの購買担当があきれ顔で話していた。栃木県黒磯市上中野のブリヂストン栃木工場で8日に起きた火災は、9日午前7時の時点で、火勢が弱まったとして住民に出していた避難指示を解除したが、完全に鎮火したわけではない。
きょうの朝日が1面トップで「栃木工場火災、消火難航、住民に避難指示、製品のタイヤに延焼、休止長引けば車生産影響も」と報じているのをはじめ各紙が1面、経済面、社会面を中心に火災状況などを取り上げている。この3日には、新日鉄名古屋製鉄所でタンクの爆発事故が発生したばかりである。
「自動車各社に冷や水」(朝日)、「飛び火懸念」(読売)としているように両工場の火災でトヨタ自動車などの生産計画に大きな狂いを生じることは避けられない情勢だが、一方で徹底した原因究明が急がれる。
いずれも作業ミスなどの人災的な要因も指摘されており、リストラ、経費削減など現場の安全管理マニュアルの徹底がおろそかになっているとなれば大問題である。