車台番号を入れ替える神技---4人を逮捕

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北海道警は29日、盗難したクルマを売りさばくため、オークションなどで入手した事故車の車台番号と入れ替え、それを正規ルートで転売しようとしていた中古車販売業の男ら4人を窃盗容疑で逮捕した。

北海道警・捜査三課、同・厚別署によると、今回逮捕されたのは34歳の中古車販売業の男と、39歳の自動車整備士を含む4人組の窃盗グループ。警察の調べによると、このグループは昨年10月から今年2月までの間、札幌市内などで高級乗用車など8台(時価1200万円相当)を盗んだ疑いが持たれている。

盗んだクルマは、グループ内で主犯格とされた男が経営する中古車販売店を使い、正規ルートで仕入れたクルマと同様に販売していた。盗んだクルマについては、同型の事故車両を入手し、その車台番号を削り取って、盗んできたクルマのものと入れ替えていた。

この作業には自動車修理業の男が加わっており、完全に解体した状態から作業を始めるため、一見した場合には車台番号を入れ替えたことすらわからない状態まで仕上がっていたという。

また、売れ筋のクルマを選定し、盗難の実行犯に伝える役目はグループ内で最年少だった男が担当しており、車台番号を持ってくる事故車の購入資金の購入資金もこの男が出すなど、全体の犯行を指揮していたのはこの男ではないかという見方もある。

こうしたクルマは当初は一般客を相手に販売していたが、利幅が低いためにペイできず、高値で取引される中古車販売業者間のオークションに出品したが、これが原因で不正が発覚。今回の逮捕につながった。

グループはこれまでにも外国製高級車20台(総額3000万円相当)の盗みにも関わっていた可能性が高いとみられており、警察では余罪を追及しているが、こうしたクルマは暴力団員を相手に転売していたとみられている。

《石田真一》

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