兵庫県警は27日、スーパーの金庫をターゲットに盗みを繰り返し、総額約6300万円の盗みを重ねていたとして、姫路市内を拠点としていた暴走族グループ元メンバーの17〜21歳の男女9人を窃盗容疑で逮捕し、送検したことを明らかにした。
兵庫県警・捜査三課の調べによると、このグループは2001年から2002年までの間、幹線道路沿いにある大型スーパーに侵入し、人海戦術で金庫を盗んでいたとみられている。警察が把握しているだけで兵庫、岡山、愛知、岐阜、三重、鳥取の6県で合計129件、6300万円あまりの被害を出していた。
また、犯行の際に現地でワゴン車を盗難して調達し、これで金庫を運搬するなどいくつかの特徴があった。
ワゴン車は犯行後、車内に消火器を撒いて指紋を取りにくい状態にしてから放置しており、この手口は暴走族グループが盗難バイクを乗り捨てる際に多用していることから、警察ではかなり早い段階から暴走族メンバーか、あるいはその出身者が関与しているものとみて調べを進めていた。
逮捕した9人のうち、毎回の犯行に参加していたのは主犯格となった21歳の男のみで、参加メンバーはこの男の一存でその都度変えられていた。
暴走中にターゲットとなるスーパーを探して犯行に及んでいたが、自分たちの活動拠点を全て盗み尽くしてしまってからは他県への遠征にも乗り出していた。この際、地元暴走族のメンバーを加え、盗んだ金を分け与えるなどしてトラブル防止にも努めていたらしい。
調べに対し、逮捕した9人は大筋で容疑を認めているという。