広島県警は20日、「ドアに指を挟まれて仕事ができなくなった」として、タクシー会社から治療費や慰謝料を騙し取っていた49歳の女を詐欺容疑で逮捕した。これまでに8件の被害に関与していたことを確認しており、警察では女を追及し、他にも余罪が無いかなどの解明を急ぐ方針だ。
広島県警・広島中央署の調べによると、この女はピアノ教師と名乗り、2001年9月ごろから広島市内のタクシー会社をターゲットに「タクシーに乗った際、ドア操作のミスで指を挟まれた。指のケガで仕事ができなくなった」として、慰謝料などを要求。今年3月までの間に判明しているだけで10件、合計被害額300万円あまりを騙し取っていた。
女は今年6月に逮捕されていたが、自供している10件のうち8件までの裏付けが確認できたとして20日にこれらの容疑で再逮捕し、同日追送検した。調べに対して女は「金に困ってやった。あまり疑われることもなかった」などと供述しているという。