暴走族=カラス族、伝統の祭は今年も混乱

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青森県警は4日、開催中の青森ねぶた祭の会場で警官に暴行を働いたとして“カラス族”と呼ばれる19歳の少年を公務執行妨害の現行犯で逮捕したことを明らかにした。警察では暴走族グループに関与している可能性もあるとして、調べを進めている。

青森県警・青森署の調べによると、この少年は4日の午後8時20分ごろ、青森ねぶた祭の会場に侵入しようとしたところをカラス族警戒中の警察官が発見。侵入を制止しようと警察官の胸倉をつかんで暴言を吐きながら殴りつけた疑いが持たれている。少年は応援に駆けつけた警官数人に取り押さえられ、公務執行妨害の現行犯で逮捕されている。殴られた警官は全治1週間の軽傷を負っている。

カラス族とは青森ねぶた祭の会場に黒い装束で乱入し、大暴れする集団。その多くは青森市内を拠点に活動する暴走族グループが関与していると言われている。酒を飲んで大暴れするだけに留まらず、祭見物に訪れた観光客に殴りかかるなど暴徒化することが問題視されている。

ピークとなった2000年には延べ1万1000人のカラス族が確認されたが、翌年から取り締まりを強化。2002年からは青森県迷惑行為防止条例の取り締まり対象になるなど、暴走族の暴走行為に準じた対応がなされてきた。

その結果、活動は年々縮小傾向にあり、今年は延べ220人を確認するに留まっている。しかし、凶暴化はより進んでいるとみられており、青森県警では連日600人規模で取り締まりを行ってきた。

この日はJR青森駅前で酒に酔って下半身を露出したまま走り回っていた20歳のカラス族の男も公然わいせつ容疑で逮捕されており、一連の逮捕者は2人となった。

警察では祭終了後にカラス族が改造車などを連ねて暴走する可能性もあるとして、違法駐車の取り締まりなども強化していく方針。

《石田真一》

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