夜の渋谷騒然!! 原付バイクに乗った連続通り魔

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24日深夜、東京都渋谷区で原付バイクに乗った20歳代前半と見られる男が通行人を追い掛け回し、ナイフで切りつけられるという事件が発生した。事件は短時間のうちにそれぞれ別の場所で5件が発生しており、5人が軽傷を負っている。警察では連続通り魔事件として逃げた男の行方を追っている。

警視庁・渋谷署の調べによると、事件は24日の午後10時40分ごろから同50分ごろにかけての10分間に、JR渋谷駅を中心とした半径400m圏内で断続的に発生している。

最初に襲われたのは21歳の男性で、渋谷区道玄坂1丁目付近の国道246号線で知人女性をバイクに乗せ、2人乗りの状態で走っていたところ、信号待ちの際に対向車線側に止まっていた原付バイクに乗った男と目が合った。男はその場でUターンし、男性のバイクと並走したが、その際に「いちゃいちゃしているんじゃねーよ」と言いがかりを付けられた。

男性はこれを無視していたが、男はその後も500mに渡ってこのバイクを追跡。ただならぬ気配に異常を感じた男性は猿楽町付近の路地に逃げ込み、バイクを置いて逃げようとしたところ、追いかけてきた男に右脇腹を刺された。男は奇声を上げながら付近に止められていた路上駐車しているクルマのタイヤもナイフで刺し、バイクで現場を離れた。

次の事件はおよそ5分後の10時45分ごろで、配達を終えて店に戻ろうとした寿司店の20歳アルバイト男性が、後方から聞こえた「止まれーっ!!」という大声に反応してバイクを止めたところ、走ってきた男が男性の右足をナイフで刺し、そのまま逃走した。

以降の事件は10時50分ごろに連続的に発生している。渋谷区桜丘町付近の路上をジョギングしていた18歳の男性が奇声を発しながらバイクに乗る男から50mほど追いかけられ、近くにあったコンビニエンスストアに逃げ込んだが、バイクの男は男性を店内まで追いかけて刺し、さらに逃走。

今度は山手線沿いの道路を歩いていた41歳の男性に切りつけた。さらには原付バイクに乗っていた25歳男性の右脇腹を刺して逃走したが、この男性はK-1にも出場経験のある格闘家と後に判明している。

目撃者の話では、犯人の男は身長180cm程度で、青い上着に黒のズボン姿で、黒いヘルメットを着用していたという。原付バイクに乗っていたが車種は不明で、ナンバープレートは折り曲げてあったという情報も寄せられている。

男が奇声を上げながら犯行に及んでいるということや、被害者のうち格闘家が「ヘルメットの奥に光る目は尋常ではなく、言動は意味不明で薬物中毒者のように思えた。とっさのことで何もできなかった」などと話していることから、警察では犯行前に何らかの薬物を使用していた可能性もあるとして犯人の行方探しに全力を挙げている。

《石田真一》

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