無免許が知れるとヤバイから…。市議候補が他人の名前を騙る

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大阪府警は23日、大阪府藤井寺市の36歳になる同市の市議会議員が、今年3月に無免許運転を行って事故を起こし、発覚を逃れるため他人の名前を騙って現場から立ち去っていたことを明らかにした。警察では同日までにこの市議を業務上過失傷害と道路交通法違反(無免許運転、申告義務違反)容疑で書類送検している。

大阪府警・柏原署の調べによると、この市議は当選前の今年3月1日の午後3時20分ごろ、柏原市石川町の府道で知人が所有するワゴン車を無免許で運転中、前方不注意のため信号待ちをしていた別のクルマに追突。このクルマに乗っていた男女2人に軽傷を負わせた。

市議は自分で警察に通報を行ったが、無免許だったためにクルマの所有者である知人の名前を名乗り、被害者に対してもこの名前を使っていた。市議は通報後、「すぐに戻る」と言い残し、警察官の到着前に現場から逃走した。

市議は今年4月の選挙で当選したが、事故を起こした段階では周囲に立候補することを知らせており、選挙への影響を恐れて他人の名を騙った上、現場から逃走してしまったらしい。

市議の免許は2000年に2月に速度超過などが原因で停止処分となっているが、同年5月の停止期間中に再び速度超過違反を行い、この際の違反が悪質と認められたために取り消されている。以後は無免許状態が続いていたが再取得はせず、恒常的に知人のクルマなどを無免許運転していた。

警察では「事故を起こした際、すぐに知人の名前を騙り、警察への通報もその名前で押し通すなど、捕まったときには他人の名を騙ってその場を逃れようと考えていたとも推測できる。事故当時は当選前だったとはいえ、市議会選挙への立候補を表明した後であることを考えたなら、その行為は極めて悪質である」と判断。

市議が「無免許が発覚するのを恐れて嘘をつきました。有権者に発覚したらさらにまずいと思った」などと供述しており、容疑を認めていることから業務上過失傷害と道交法違反(無免許運転、申告義務違反)容疑での書類送検に踏み切ったとしている。

《石田真一》

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