名古屋鉄道バスの運転手が1年4カ月間も無免許で運転を続け、その事実を会社ぐるみで隠蔽しようとした問題で、国土交通省・中部運輸局は7日、名鉄側に対して監査結果に基づいた行政処分の方針を通知したことを明らかにした。
岡崎統括自動車営業所での無免許運転問題だけではなく、同社が名古屋空港〜豊橋間で運行する空港連絡バスが認可されたルートと違うところを走っていた問題も合わせて処分内容としており、長期の運行停止となる見込み。
中部運輸局が名鉄側に示した行政処分方針では、無免許運転が行われていた岡崎統括自動車営業所だけではなく、認可外の路線を走行していた名古屋空港〜豊橋間の空港連絡バスについても対象としている。これは空港連絡バスが渋滞を回避する目的で別のインターチェンジを利用していたというもの。
目的地まで時間通りに到達するという乗客サービスの一環から恒常的に行われていたが、路線バスの認可外とみなされるために違法行為となる。本社への監査ではこれを示す証拠も多数発見されていることから、営業停止にはこの路線も加えるべきと判断された。
行政処分には10日間の弁明期間が認められているため、最終的な処分日数は現時点で示されていないが、昨年夏に発覚したJR東海バスの延べ150日(75日間の使用停止を2台)を超え、200日以上となることはほぼ確実とみられている。ただし、別の営業所やグループ会社から代替車両が手配されることになり、乗客への直接影響はほとんど発生しないと考えられている。