現場に立ち会っただけでも共謀関係は成立する---暴走族絡みのリンチ事件

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茨城県警は30日、暴走族から脱退しようとした15歳の少年に執拗な暴行を行い、約10時間30分後に死亡させたとして暴走族メンバーの少年4人(17歳3人、16歳1人)を傷害致死容疑で逮捕したことを明らかにした。先に同容疑で逮捕・送検された3人を含め、事件に関与したとされる者はこれで7人となった。

茨城県警・境署の調べによると、この7人は6月9日の午後9時ごろ、三和町諸川の公園グラウンドに「暴走族を抜けたい」と言った15歳の少年を呼び出し、執拗な暴行を加えて意識不明の重傷を負わせ、約10時間30分後に収容先の病院で死亡させた傷害致死の疑いが持たれている。

この事件では実際に暴行を行った15歳の少年3人が逮捕されているが、警察の取り調べに対しては「先輩の指示で殴った。拒否するとこちらが危害を受けたかもしれない」と供述。この段階で暴行には他の少年4人が加わっていたことが明らかになった。

警察ではこの4人の処遇について検討を重ねた結果、暴行の指示が立ち会った4人によるものであることは明確で、具体的な指示を行っていた以上は共謀関係が成立すると判断。傷害致死容疑でこの4人も逮捕した。

調べに対して4人は「少年が暴走族を抜けるといったからケジメを付ける必要があった」と容疑を認めているが、「暴行には加わっていない。俺たちの名前を使って勝手にやった連中がいる」と関与を否認する者もいるという。

《石田真一》

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