寝転がって1車線分を塞いでいた---八王子の交通トラブル殺人

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警視庁は27日、今月23日に八王子市内で発生した交通トラブルを発端とする暴行事件の容疑者として、同市に住む27歳の男ら4人を傷害致死と傷害の容疑で逮捕したことを明らかにした。取り調べも進んでおり、事件発生の経緯も次第にわかってきた。

警視庁・八王子署によると傷害致死と傷害の容疑で逮捕されたのは死傷した2人への暴行を中心的に行ったとされる27歳の男と、その仲間の男3人。

この4人は今月23日の未明、路上で寝転がって遊んでいるところを通りがかったクルマに乗っていた23歳の男性に注意されたことで立腹。この男性らが乗ったクルマを執拗に追い掛け回し、乗っていた2人をクルマから引きずり下ろして殴る蹴るの暴行を繰り返した。

23歳の男性は意識不明の状態で病院に収容されたが、25日午前に意識が戻ることなくそのまま死亡。クルマを運転していた別の23歳男性も軽傷を負った。

警察では傷害致死事件として逃げた男の行方を追っていたが、26日午後に「知人が暴行して人を殺してしまったらしい。自首したいと言っている」という電話が八王子署に入り、捜査員が本人を説得。翌日の午後に出頭してきた4人を逮捕したという。

供述によると、4人は事件直前まで近くの飲食店で酒を飲んでいたが、店を出た後にふざけて路上に寝転がり、片側1車線分を塞ぐ形で話し込んでいたという。

被害者のクルマはたまたま現場を通りがかり、寝転がっている2人に気づいて対向車線に急ハンドルを切って避けたが、この際に「何をやっているんだ、道路に寝ていたら危ないだろう」と注意したところ、後方に止めていたクルマの中からその様子を眺めていた27歳の男が立腹。クルマを急発進させて追跡を開始した。

暴行もこの男が中心となって行われてたとみられているが、後を追ってきた2人(被害者から実際に注意を受けた男たち)は執拗な暴行を続ける男に驚き、一度はこれを止めようとしたものの、「興奮していて何を言っても聞かず、止められる状態ではなかった」と供述しているようだ。

警察では主犯格の男が執拗な暴行を行うきっかけになったものは何なのかなど、今後も4人を厳しく追及していく方針。

《石田真一》

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