ロンドン市内で2月から導入された渋滞料金(Congestion Charge)の今年度の税収は、当初予想した額の半分にとどまる見通しであることがわかった。12日のBBCテレビのニュースが報じた。
12日に開催されたロンドン市議会の予算委員会で、ケン・リビングストン市長があきらかにしたもので、今年度の税収は、当初予定していた1億3000万ポンド(約250億円)の半分程度にとどまる見通しという。
当初の計画では、渋滞料金を導入することで、ロンドン市内の交通量を減らす一方、そこで得られた税収で、バスなどの公共交通機関を整備して、クルマに乗らなくなった人たちの利便性を向上させることをめざしていた。しかし、渋滞料金導入後の交通量は40%減と、予想を大きく上回る効果を発揮したために、税収も大きく予想を下回る結果となった。
市長のスポークスマンは、今年度の予算には影響しない、とのコメントを発表しているが、野党議員から来年度以降の公共交通機関改善が遅れるのではないかとの懸念が表明されている。