被害者の証言を信用して逮捕したら……大阪府警が誤認

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大阪府警は29日、昨年12月に大阪府堺市で発生したひき逃げ事件の容疑者として今月7日に逮捕した男性が実際には犯行へ関与しておらず、結果として誤認逮捕していたというミスを明らかにした。警察ではこの男性が所有していたクルマを借り、事故を起こしていた別の男を真犯人として逮捕している。

大阪府警・交通捜査課、同・高速隊の調べによると、問題の事故は昨年12月29日に堺市の近畿自動車道・堺本線料金所付近で発生した。66歳の男性が運転するワゴン車に後方から走ってきた乗用車が追突。男性とその妻が重傷を負ったが、乗用車はそのまま逃走した。

警察では逃げた乗用車の行方を追ってきたが、今月に入ってから事故車両を所有していた47歳の男が捜査線上に浮上し、府警ではこの男から任意で事情を聞いてきた。

また、事故直後にこのクルマを追いかけ、クルマから降りて破損部位をチェックしていた男に警察への出頭を促した目撃者がいたが、その目撃者と被害者に男の写真を見せたところ、双方とも「この男に間違いない」と主張した。このため、府警ではこの証言を最大の証拠として男を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で逮捕した。

ところが男は取り調べ当初から一貫して「事故は他の男にクルマを貸していたときに起きた。動けなくなったと電話があり、駆けつけてみたらクルマは壊れていた」と主張した。

警察では逮捕された男からクルマを借りたとされる51歳の男を別件の道路運送車両法違反容疑で23日に逮捕し、この事件についても関与している可能性があるとして取り調べを進めてきたが、24日に「自分がやった」とあっさり自供。この結果、最初に逮捕したクルマの所有者は事件に関与していなかったことが判明、誤認逮捕となってしまった。

警察では「2人の男は容姿がそっくりなため、目撃していた人物にも短時間での見分けがつかなかったようだ」と説明しているが、状況証拠のみで逮捕に踏み切ったことは後々問題化しそうだ。
《石田真一》

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