川崎市交通局は27日、アゴヒゲアザラシのタマちゃんをイメージしたラッピング広告を掲出することを明らかにした。広告主は川崎市で、CNG(圧縮天然ガス)方式のノンステップバス1台に貼付け、CNGバスが低公害であることをアピールするとともに、自然環境の大切さを訴えるという。
川崎市では今月1日から屋外広告物条例が改正され、これまでは禁止されてきたバスへのラッピング広告が解禁された。川崎市交通局もラッピング広告を掲出することで年間数千万円規模の増収を見込むが、不況のためか掲出を申し込むクライアントが少ないという。
そこで広告掲出が解禁になったことをアピールするとともに、市交通局が導入を進めているCNG方式の路線バス車両をアピールする目的で川崎市が広告主となり、CNG車が環境に優しいことをアピールするラッピング広告を掲出することになった。
図柄はいろいろと考案されたが「自然環境の大切さを訴えるにもってこいのキャラクター」として選んだのがアゴヒゲアザラシのタマちゃん。現在はその住処を埼玉県の荒川に移してしまったが、当初は川崎市内の多摩川で確認されており、市民の馴染みも深くアピール性は抜群ということで当番が決定した。
広告は塩浜営業所に所属するノンステップバス1台に貼付けられる予定で、側面に泳いでいるタマちゃんをイメージしたイラストが描かれる。文字は「環境にやさしいCNGバス」など最小限のものになるという。
市交通局では「今までは禁止だったため、車体広告を申し込んでくる広告主が少なかった。川崎病院線など市の中心部を往復する路線に集中投入して広告掲出が可能になったことをアピールしたい」としている。