気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年5月22日付
●ガソリン、103円、2カ月ぶり下げ(読売・11面)
●新型肺炎不況の影、デフレに追い打ち、企業深刻(毎日・3面)
●ルノー、年6000台販売目標(毎日・8面)
●いすゞ、富士重へのSUV生産委託、来年12月打ち切り、GMから調達に一本化(産経・12面)
●海外エコノメール、ソウル:好調な輸入車販売、国産から「いいモノ」へ(東京・8面)
●郵便黒字化今年度から、トヨタの指導で作業の効率化はかる。郵政公社が行動計画発表(日経・7面)
●ユーロ高、欧州企業に打撃、VW純利益68%減(日経・9面)
●日産、3期連続最高益へ、今期経常益、7810億円予想、新車投入で北米開拓、販売体制に課題(日経・11面)
●トヨタホームが夢の住宅、音声で動くシステム/環境配慮型発電(日経・15面)
●自動車部品工業会、会長にデンソー・岡部弘社長を選任(日経・15面)
●愛知トヨタ社長に山口会長が復帰(日経・15面)
ひとくちコメント
日産自動車が2003年3月期の決算を”正式”に発表した。「正式」と書いたのは1カ月前(4月23日)に開いた経営説明会でカルロス・ゴーン社長が決算の見通しを明らかにしているためで、きのうの発表は、日経を除くと記事で大きく取り上げているのは少ない。
例えば、連結経常利益をみると、見通し時点では7090億円に対し、公式な数字は7100億円。わずか10億円の誤差。「決算見通しと大きな変更はなかった」(東京)こともニュース性に欠けているからだ。
それでも、日経は「日産、3期連続最高益へ」というタイトルで、今期の業績予想を中心に総括している。なかでも、気になるのは為替レート。日産は1ドル=120円を前提に試算しており、仮にトヨタが想定している115円の円高で推移すると、500億円の減益要因となる。
それでも日産は7300億円程度の経常利益を予想し「過去最高益は確保できる」と強気の見通しなのだが……。