さる6日、トヨタ自動車が主催して、デザイナーとユーザーが新製品について直接語り合う「デザイナーズトーク」が東京臨海新都心のトヨタデザインMEGAWEBスタジオで開催された。第5回のテーマは新型『ハリアー』。デザインに込められた“想い”をデザイナーが語り、ユーザーは自分の想いあるいは提案をデザイナーにぶつけた。
開発ストーリーをプレゼンテーションしたのは、新型ハリアーのデザインをまとめた市川スタジオの市川巧チーフクリエイティブ・デザイナー(現在ダイハツに出向)と、市川のサブをつとめ開発終盤にチーフとなった高遠秀典デプティチーフクリエイティブ・デザイナー(現在レクサスデザイン部)の2名。
司会進行は先代ハリアーを担当し、現在はグローバルデザイン企画室の布垣直昭主査、さらに司会も兼ねたゲストスピーカーに、工業デザイナーで自動車ジャーナリストとしても健筆をふるうボブ・スリーヴァ氏。アメリカ出身のスリーヴァ氏はハリアーがレクサス『RX330』として売られるアメリカの事情を解説した。
市川:先代が好評だったので、いい意味で緊張感をもってモデルチェンジに臨めた。
高遠:めざしたのは“カーライクSUV”。縦軸にSUVらしさ(上がSUVらしい)、横軸にモノフォルム度(右がモノフォルム)をとったマトリックスで、ハリアーは右上“アドバンスSUゾーン”に位置する。
スリーヴァ:先代のレクサス『RX300』はエポックメーキングでした。それまでも『ランクル』のような大型SUVは安心感が評価されて女性に人気だった。そんなマッチョなSUVばかりだったところに、普通の人、とくに女性が普通に乗れるSUVとしてRX300は登場した。