うるさい!! 高速道路に150kgの墓石を投げ込んだ男

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高速道路を走るクルマがうるさくて眠れないことを理由に、盗んだブルドーザーを使って重さ150kgの墓石を道路に向かって投げ込み、この墓石と接触する事故を起こした男性にケガをさせたとして高速自動車国道法違反(損壊などによる危険発生)の罪に問われた48歳の男に対する判決公判が7日、宮崎地裁で開かれた。裁判長は「極めて危険な行為である」として懲役3年の実刑判決を言い渡している。

この事件は昨年9月20日の午前4時ごろに起きた。宮崎県えびの市内の九州自動車道宮崎線直下の路上で寝泊りをしていた当時47歳のホームレスの男が「クルマの音がうるさくて眠れない」と腹を立て、近くの資材置き場にカギの付いた状態で放置されていた小型ブルドーザーを盗み出した。そして1kmほど離れた墓地で重さ150kgの墓石1個を盗み出すと、高速道路上に架けられた一般道の高架橋からそれを真下に向かって落とした。約20分後、その墓石に1台の乗用車が衝突し、運転していた28歳の男性が軽傷を負った。男は翌21日、高速自動車国道法違反(損壊などによる危険発生)の疑いで逮捕されている。

7日に開かれた判決公判で、宮崎地裁の小松平内裁判長は「クルマを運転している人を死亡させる恐れが高く、衝動的な犯行としてはあまりにも危険で悪質である」と断罪し、懲役3年の実刑判決を言い渡した。

路上で生活するホームレスがクルマの騒音に腹を立て、クルマを傷つけるという犯罪は年々増えつつあるが、クルマの走行を妨害するために重量物を投げ込むというケースはあまり報告されていない。

《石田真一》

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