広島県警は5日、広島市中心部に導入した公共車両優先システム(PTPS)の運用を同日朝から開始したことを明らかにした。
これは路線バスなど、公共交通機関の車両が交差点に差しかかった際、前方の青信号を最大10秒間延長し、交通の流れを円滑にするシステム。広島の場合、広島市中心部を午前7時から9時までの通勤時間帯に通過する89本のバスが当面の対象となっている。
これらのバスが交差点に近づくと、設置されたセンサーがバスであることを認識。前方の信号が青になっている時間を長くして、信号待ちによる停車を極限まで減らすというもの。渋滞の中でもある程度の定時運行を確保することができ、公共交通機関としての利便性が高まるという。
初日の計測では、導入前と比較して全体の所要時間が5分ほど短縮したバスが多く、導入の効果はすでに確認されたとしている。警察では「現在マイカーで通勤している人がバス利用にスイッチしてくれれば道路も空いてくる。そうなってくるとこのシステムはさらに真価を発揮するはず」とコメントしている。