奈良県警は4日、泥酔状態にも関わらず、上司の命令によってクルマを運転していた27歳の男を道路交通法違反(酒酔い運転)で現行犯逮捕し、助手席に同乗していた46歳の男も道交法違反(酒酔い運転幇助)容疑で逮捕していたことを明らかにした。
奈良県警・高田署の調べによると、3日の午後10時5分ごろ、32歳の男性から「追突してきたクルマのドライバーが飲酒運転しているようだ」との110番通報が寄せられた。高田署の警察官が現場に急行したところ、香芝市真美ケ丘の市道で追突したままの状態で止まっているクルマを発見。運転していた男に話を聞こうとしたところ、男は警察官の質問の受け答えができないほどの泥酔状態であることがわかった。
このため男を道交法違反(酒酔い運転)で現行犯逮捕。助手席に同乗していた上司が「自分が運転するように命じた」とほのめかしたため、この男も道交法違反(酒酔い運転幇助)容疑で逮捕している。
警察では「今回は特に悪質なケースと判断したために逮捕した」としているが、同乗していた上司がドライバーの飲酒状態を黙認し、運転させたことが「飲酒運転の幇助」として認められ、同容疑で逮捕されたことが発表されたのは、昨年6月の改正道交法施行以来、初めてとなる。