気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年2月27日付
●日産、ベア・賞与、満額回答、ゴーン社長「人的資源に投資」(朝日・1、10面)
●「地球・なんだ、かんだ」ロシアのF1レーサー、モスクワの暴走族に惨敗(朝日・9面)
●イラク緊迫でガソリンじわり上昇(朝日・12面)
●BMW、オートバイ449台リコール(朝日・37面)
●1月の自動車販売で日産再び2位に、マーチなど好調(毎日・8面)
●ホンダ、初の乗用車用ディーゼル開発、欧州向けに(東京・8面)
●住友電工系米ブレーキ生産会社をトヨタ系のアドヴィックスが買収(日経・13面)
●対談・危機を乗り切る経営哲学、日産・ゴーン社長VSソニー・出井会長(日経・13面)
●新日石、スタンド・コンビニ複合店を展開、セルフ式に限定(日経・15面)
●チャイルドシートもリコールの対象に、国土交通省、来年1月から(日経・38面)
●トヨタ1700万株の自社株を取得(日経・17面)
ひとくちコメント
日産自動車のゴーン社長が、今春闘の2回目の労使交渉に初めて出席し、ベースアップとボーナスについての労組要求に、それぞれ満額回答した。きょうの各紙も朝日などが1面準トップで大きく取り上げている。
来月12日の集中回答日を待たず、異例のスピード決着となったが「賃下げ圧力の高まる今春闘で独自色を出せば、ゴーン社長の経営手腕への評価が高まるとの読みもある」(毎日)とみられる。
きのうは、国内自動車大手5社が1月の生産、販売、輸出実績を発表したが、日産が2001年3月以来で初めてホンダを抜き2位に返り咲いた。各紙の紙面を飾る演出効果も抜群だったが、日経(詳細は『日経MJ』に掲載)は、ゴーン社長VSソニー・出井会長の“異色対談”のおまけ付き。強力な指導力で知られる両トップが危機を乗り切る経営哲学を披露しているが、日頃、雑誌などのインタビューで語っている意見が多く新鮮味は感じられない。