特急運転士も呆然---列車と衝突したはずのクルマはどこに消えた?

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5日午後、青森県下田町で踏切を強引に突破しようとした乗用車が特急列車と接触。特急列車の一部が破損するという事故が起きた。乗用車も後部が破損したとみられるが、現場からそのまま逃走したという。青森県警が道路交通法違反と列車往来危険の各容疑で逃げたクルマの行方を追っている。

事故が起きたのは5日の午後6時30分ごろで、青森県下田町内のJR東北本線で発生した。函館発八戸行きの「スーパー白鳥28号」の運転士が、前方数百メートル先にある踏切を強引に横断してくる1台の乗用車を発見。急ブレーキを掛けたが間に合わず、列車の左前部と乗用車の後部が接触した。乗用車は接触の反動で路外に押し出されたとみられるが、特急列車の運転士が安全確認のために踏切へ走って戻ったところ、クルマやドライバーの姿はその場になく、事故を起こしたクルマのものとみられる破片だけが散らばっていたという。

運転士は警察に物損事故として110番通報。駆けつけた青森県警・三沢署の警察官が現場検証を行うなどしたため、特急列車にはおよそ1時間の遅れが生じたが、約160人の乗客にケガは無かった。三沢署では列車への当て逃げとして、道路交通法違反(ひき逃げ)と、列車往来危険の各容疑で逃げたクルマの行方を追っている。特急列車の運転士は警察に対して「すぐにぶつかったとわかるような音だった」と話しており、クルマの損傷がかなり激しかった可能性もあるという。

なお、スーパー白鳥に使用されている車両は、12月1日の東北新幹線八戸延伸開業に伴い、JR北海道が新規に導入した新型だが、試験運転をしていた今年10月にも北海道内で乗用車と踏切で接触するという事故を起こしており、ご難続き。

《石田真一》

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