知っていながら勧めると立派な犯罪です……飲酒運転、事故

自動車 社会 社会

兵庫県警は3日、飲酒運転の末にひき逃げ事故を起こした容疑者に対し、クルマの運転を行うことを知りながら飲酒を勧めたとして、この容疑者の妻の両親を道路交通法違反(酒気帯び運転容認・同幇助)の容疑で書類送検したことを明らかにした。

兵庫県警・川西署の調べによると、今年8月に問題の死亡ひき逃げ事故は発生している。8月14日の午後8時10分ごろ、川西市加茂の市道をバイクで走行していた29歳の男性に乗用車が接触。バイクの男性は接触の弾みで転倒したが、乗用車はそのまま逃走した。男性は転倒の際に頭などを強打し、2日後に死亡している。

警察では川西市に住む52歳の男を道路交通法違反(酒気帯び運転、ひき逃げ)の疑いで逮捕したが、その後の調べでこの男が尼崎市にある妻の実家を訪れた際、妻の両親から酒を勧められ、ビール数本を飲んでいたことが明らかになった。実家にはクルマで訪れたことは妻の両親も認識していたが、「少しだけなら大丈夫だろう」と飲酒を勧め、一緒に飲んでいたこともわかった。

県警では慎重に捜査を重ねてきたが、クルマを運転していることを認識しつつ、それでも酒を勧めた行為が道交法で定められた「飲酒運転の容認」に該当すると判断。飲酒運転の幇助が成立するとして2人を書類送検することに踏み切った。

今年6月の改正道交法施行以後、飲酒運転についての罰則が強化されるとともに、ドライバーに対して飲酒を勧めた場合の処罰適用も容易になったが、書類送検に至ったのは兵庫県内では今回が初めてだという。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース