経営危機で抜本的なリストラ策を打ち出したものの、労組の反発で今後の経営再建が暗礁にのりあげているイタリアのフィアットは、労使交渉を行って、経営側が打ち出していた人員削減を当面延期することで双方が合意した。
フィアットは経営悪化に伴って、シチリア島の工場とミラノ近郊の工場の閉鎖と国内従業員の2割に当たる8100人を解雇する計画を打ち出していたが、従業員がこれに強く反発、労使交渉が不調に終われば全工場でのストも計画されていた。
合意によってシチリア島の工場を来年9月に再開して、解雇された従業員は再雇用することになった。ただ、今回の合意でフィアットの経営再建がさらに困難になったのは確実で、倒産の懸念も。