広島の暴走族追放条例ついに適用---暴力団の事務所も捜索

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広島県警は23日深夜、広島市中心部の公園に集結し、市職員からの再三の警告を無視して集会を行った暴走族メンバーのリーダー格の少年2人と、暴力団と癒着のあるとみられる面倒見の男を「広島市暴走族追放条例」違反で現行犯逮捕した。今年4月1日の施行以来、初の適用となる。25日午前からは面倒見と関連のある指定暴力団の事務所が同容疑での家宅捜索を受けている。

広島県警・広島中央署の調べによると、広島市中心部にある中区の公園・アリスガーデンに暴走族グループが集結を始めたのは23日の午後10時30分ごろだという。市の職員が暴走族に対して「広島市の暴走族追放条例で禁止されている行為です」と警告したものの、暴走族グループはこれを無視。円陣を組み、大声でメンバーの名前を連呼するなどの示威行為を繰り広げた。

午後10時40分、広島市長名の命令でグループに対して公園からの退去命令を行ったが、これも無視されたため、市は警察の出動を要請。警官グループが突入してグループのリーダー格と思われる18歳の少年2人と、グループに対して集会の実施を指示していた面倒見とみられる22歳の男を広島市暴走族追放条例違反の現行犯で逮捕した。今年4月の条例施行以来、初の適用で、同時に初の逮捕者を出した。

警察の取り調べに対し、面倒見の男は暴力団の関与を否定。「こんなことで逮捕されるとは思わなかった」と供述しているという。しかし、警察では逮捕された男が暴走族での活動歴があり、当時の仲間が指定暴力団の事務所の構成員であることを把握しており、25日朝からこの事務所に対しての家宅捜索を行っている。

《石田真一》

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