去る19日、クルマをはじめ工業デザイナーの職能団体である社団法人日本インダストリアルデザイナー協会=JIDAが主催して、「新世紀デザイン革命---美しく豊かな国への挑戦」をテーマにフォーラムが開催された。基調講演を日産のカルロス・ゴーン社長が行なった。
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デザインは魔法のような仕事であり、デザイナーは視覚・触覚・嗅覚などあらゆる感覚を駆使して製品をデザインする。いくら製品の技術が優れていてもそのままでは消費者の琴線に触れることはい。しかしデザインが良ければ一目で良さが伝わる。
デザインとは製品の内容とメッセージを具現化したものだ。最近の日産では『フェアレディZ』が典型的な例である。デザインは日産再建の鍵だ。デザインへの投資は削減しなかった。市場での評価は日産が正しい方向へ向かっていることを示しているだろう。デザインはビジネスマターなのだ。
またデザイナーはデザインの価値向上に努めなければならない。「新しい」デザインは身近にあったりする。自身を向上させ、心をオープンにし、活動を自ら限定しないことだ。企業の経営者やマネージャーがデザインに対してできることは、デザイナーの環境を整えること。そこで、既存の仕組みが障壁となるならば新たな仕組みを作ることも重要。デザインの将来はみんなに責任がある。