【新聞ウォッチ】三菱自工、トラック事業分社化でエクロート社長の去就は……

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日読売毎日産経東京日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2002年9月6日付

●環境開発サミット閉幕、「合意次項」一応は成立、次は実行、生産と消費転換へ「10年計画」(読売・3面)

●株安の警告、奥田碩・日本経団連会長「企業再生、大胆減税で」(読売・11面)

●王者カローラ「黄信号」フィット、5カ月連続首位、8月新車販売ランキング(朝日・13面)

●北米利新車販売13%増、8月値引き競争が(朝日・13面)

●ラリー北海道2002、6日開幕、前夜祭華やかに(毎日・28面)

●国税庁発表、平成13年度大企業申告所得ランキング、トヨタ3年連続首位、ホンダ5位に躍進(産経・3面)

●豊田合成と日亜化学、発光ダイオード特許訴訟和解(東京・9面)

●日産、新四輪駆動システム、まずマーチに搭載(日経・11面)

●三菱自動車、トラック事業新会社、ダイムラー800億円出資、社長派遣も(日経・13面)

●国土交通省まとめ、2001年度車のリコール台数過去最多(日経・42面)

ひとくちコメント

三菱自動車工業が検討していたトラック・バス事業の分社化計画の概要が明らかになった。きのう5日付の読売夕刊が取り上げたのを、きょうは毎日を除く各紙が続報している。日経などの記事によると、来年1月にも設立する新会社に約3000億円の有利子負債を移管。三菱から株式を買い取る形でダイムラークライスラーが800億円、三菱グループが400億円をそれぞれ出資する。社長もダイムラー社から派遣する方針という内容だ。

トラック・バス事業の分社化は既定の方針でそれほど驚くことはないが、問題はその新会社がダイムラー社主導で経営の舵取りをすることである。筆者の取材では、ダイムラー社は「シュレンプ会長の“腹心”で40代半ばの切れ者」(三菱首脳)を新会社の社長に送り込むという。

すでにエクロート社長は、独本社のボードメンバーから除籍されており、滞在中の月300万円近い“億ション”の家賃も独本社からの負担金は打ち切られたため、三菱側が全額支払っているという。日本を含むアジア戦略は新会社に派遣される“腹心”が実権を握る可能性が強い。乗用車部門の再構築とともにエクロート社長の去就が早くも注目されている。

《福田俊之》

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