ネッツトヨタ奈良が下取り車を名義変更せずに転売--裏取引か!?

自動車 社会 社会

大阪府警は4日、名義変更しないまま転売した下取り車の名義を変えようと、前の所有者が書いたように偽造した所有者移転申請書を陸運局に提出したとして、ネッツトヨタ奈良の本社と、同社の香芝店を電磁的公正証書原本不実記録容疑で家宅捜索した。また、この件に関わった3人の男を同容疑で取り調べており、容疑が固まり次第逮捕するとしている。

警察の調べによると、ネッツトヨタ奈良・香芝店の営業スタッフは昨年3月、香芝市内に住む44歳の女性から下取りしたクルマの名義変更を行わぬまま、大和高田市内の中古車業者に転売した。転売契約時には中古車業者が所有者の名義変更を行い、既存のナンバーも抹消登録することになっていたが、業者はこれを行わず、さらに別の人物にクルマを販売した。

この人物が大阪市内などで駐車違反を繰り返したため、クルマの前所有者(登録変更していないので名義上はそのまま所有者)である女性の元に大阪府警から出頭を求める通知書が何度も届くようになった。このため、女性はネッツトヨタ側に苦情を申し入れるとともに、大阪府警には「所有者はすでに変わっている」と訴え続けた。

ネッツトヨタではクルマを転売した中古車販売業に、新しい所有者に連絡を取るように要請したが、連絡を取ることができなかった。このため、女性の所有ではないことにすることを優先処理するため、女性がこの中古車販売業者にクルマを譲り渡したとする虚偽の書類と手続きの委任状を作成。それを陸運局に提出したという。

大阪府警では新しい所有者にクルマを売った中古車販売業者も、この所有者が車庫を借りないことを把握し、前の登録をそのまま使わせる便宜を図った可能性が高いとしており、ネッツ側からクルマを引き取った経緯などを含めて関係者から事情を聞く方針。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース