石川県警は2日、大聖寺警察署の交通課に所属する43歳の巡査部長が飲酒運転の末に自損事故を起こし、道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で先月31日に逮捕されていたことを明らかにした。この巡査部長が飲酒を行ったのは地元の交通安全協会が主催した懇親会で、同署の管理者クラス10人が出席し、警察官の飲酒事故を撲滅するために綱紀粛正を進めるという話もなされていたという。
警察の調べによると、この巡査部長は先月30日の午後11時20分ごろ、加賀市内の市道を走行中にクルマごと路外へ逸脱し、約80センチ下にある用水路にはまって身動きが取れなくなった。通報によって駆けつけた警察官がアルコール検査を行った結果、酒気帯び状態であることが判明。身元を照会した結果、現職の警察官であることもわかった。
取り調べによると、巡査部長は同日午後7時から行われた交通安全協会主催の懇親会と、その二次会に出席。ビール大瓶6本相当と、ウイスキーの水割り6杯を飲んだという。懇親会には大聖寺署の課長を含む管理職クラス10人が参加、警察官の飲酒事故が相次いでいることから「綱紀粛正を進めていかなくてはならない」といった内容の話もしていたとされる。巡査部長はその話題が出た直後に飲酒事故を起こしているわけで、正に燈台下暗しといった状況になった。
事故の事実を知った県警の監察官室も「あるまじき行為」として捜査に乗り出すなどしており、今後さらに波紋を呼ぶことになりそうだ。