自動車リサイクル促進センターは、カーエアコンのフロン回収・破壊法が10月1日から施行されるのに伴って、自動車メーカー、自動車輸入業者から業務の委託を受けてフロン類の引き取り、破壊に関わる事業を実施するため、「自動車フロン引取・破壊システム」を運用すると発表した。
フロン破壊・回収法は、自動車メーカー、輸入業者にフロンの回収と破壊を義務付ける法律。本来なら、メーカーなどが自社でフロンを回収・破壊しなければならないが、結局は国内全メーカー、全輸入業者が自動車リサイクル促進センターに委託することになる。破壊や回収にかかるコストはユーザー負担で、各メーカーが自社で行えば低価格競争になることも期待できたが、全メーカーが統一料金で処理することになる。まさに間接的な談合だ。
自動車リサイクル促進センターは、経済産業省出身で、日本自動車工業会副会長の鈴木孝男氏が理事長。このため業界で破壊・回収費用を談合し、同センターで働く経済産業省の天下りを潤す、という見方もできる。経済産業省に逆らえない自動車メーカー、輸入業者もこれに協力、損をするのは自動車ユーザーだけか。