予告どおりの破壊工作? 常磐自動車道でマフラー改造車が狙われる

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日本道路公団(JH)は25日、何者かが「常磐自動車道を走る爆音車両を黙らせないと、次から次に破壊してやる」と脅迫状を送りつけ、予告どおりに破壊行動が行われていたことを明らかにした。公団では茨城県警に被害届けを出し、捜査を依頼した。

この事件は今月24日未明から相次いで発生した事故から明らかになった。走行中のドライバーから「上空からの落下物でクルマが壊れた」という通報が相次ぎ、JHや茨城県警が調査したところ、6台のクルマが被害を受けていたことがわかった。いずれのケースも常磐自動車道の石岡市内を走るおよそ3kmの区間に限られており、高速道路と交差する陸橋上から、何者かがコンクリートブロック、丸太、ガスコンロなどを投げつけていた。

すでに落ちていた異物を踏んだことでパンクなどの被害を受けたというケースもあるが、いくつかのクルマに対しては故意に狙ったとしか思えないような当たり方をしており、これらはいずれもマフラーを改造するなどして排気音が大きくなったトラックだった。

JHに対しては、常磐自動車道沿線住民を名乗る者から「うるさいトラックを黙らせろ」などという脅迫まがいのクレームが2000年夏ごろから相次ぎ、わかっているだけで70回を数えているという。今月に入ってからは「いつまで経ってもわからないようだから実力行使に出る。爆音車両を破壊する」という電話が寄せられていた。

だが、公団側はこれについてもいたずらと考え、警察への連絡もこれまで行ってこなかった。しかし、今回予告どおりに改造車両が破壊されるという被害が発生したため、これまでの対応を一転。警察へ被害届けを出して捜査を依頼した。

茨城県警では被害箇所が3kmの区間に集中していることから、夜間のパトロールを強化して不審人物の洗い出しに努める方針だという。

《石田真一》

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