点検対象は1万枚以上? 首都高トンネルのタイル脱落事故で公団大あわて

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24日午後、東京都千代田区内の首都高速八重洲線北行きの八重洲トンネル内で、トンネルの右側壁面に貼られていた陶器製のタイルおよそ180枚が突然脱落し、たまたま現場を通り掛かり、これを踏んだクルマ5台のタイヤがパンクするという事故が起きた。首都高速道路公団などでタイル脱落の状況などを調査している。

事故が起きたのは24日の午後2時30分ごろで、首都高速八重洲線北行きの八重洲トンネル(全長1400メートル)の入口付近の壁面に貼り付けられていた陶器製のタイルおよそ180枚が突然脱落した。脱落した瞬間に現場付近を通り掛かったクルマはいなかったとみられているが、直後に通り掛かった5台が路上に散乱したタイル片を踏み、全輪がパンクするなどして身動きが取れなくなったという。

警視庁と首都高速道路公団では現場を3時間に渡って通行止めとして、被害を受けたクルマの移動や、散乱したタイル片などの除去作業を進めた。当初は大型車などが壁面に接触してタイルが脱落した可能性が高いと考えられていたが、その後の調べで反対側にあるタイルも壁面から剥離していることがわかり、新たに被害の発生する恐れもあることから、このタイルの除去作業も並行して行ったとしている。

このトンネルは1973年に開通しており、タイルは開通当初からトンネル内の視認性を向上する目的で貼り付けされている。状態検査は通過するクルマから1日に1回行っており、年1回のスケジュールで壁面をハンマーで叩く“打音検査”を行っているとしている。最後にこの打音検査が実施されたのは昨年11月中旬で、この際には異常が発見されなかったという。

公団では同様の構造となっている高速都心環状線や、4号新宿線など、他のトンネルについても早急に打音検査を実施し、チェックを進めていくと説明している。

《石田真一》

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