罰金最高額を払え、と裁判所命令---青森の交通違反もみ消し事件

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スピード違反を行った元上司の違反行為をもみ消したとして、犯人隠避の罪で略式起訴されていた青森県警・金木警察署の前署長について、青森簡裁は17日、前署長に対して罰金20万円の略式命令を言い渡した。

この事件は1999年7月、この前署長の元上司で警察署長職を務めた経験もある77歳の男性が、自分のクルマを運転中に法定速度を34km/hオーバーした状態で走っているところを、パトロール中の青森県警交通機動隊の白バイに発見され、赤キップを切られた。

この男性は現職当時の部下が交通機動隊の隊長(後の金木署長)だったことを思い出し、検挙された翌日に「白バイに捕まって困っている。何とかならないか」と、違反のもみ消しを依頼。立件保留扱いにして違反行為を無かったことにしたという。

元署長は事件発覚後、県警の内部処分が決定する直前に依願退職しているが、検察では「違反もみ消しは市民の信頼感を損なう重大な行為」として略式起訴を行っていた。なお、今回言い渡された命令は犯人隠避での罰金としては満額であり、そのことを考慮するなら大変厳しい判断だったといえるだろう。

《石田真一》

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