2対100超ではさすがに……期待族が警察の捜査を阻止・沖縄

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24日未明、暴走族を追跡していた沖縄県警・沖縄警察署のパトカーが100人を超える期待族に襲撃され、捜査が妨害されるという事件が起きた。県警では「前代未聞の事件だ」とショックを受けている。

事件が起きたのは24日の午前4時15分から30分ごろまでの15分間、断続的に発生した。当時、沖縄署のパトカーは暴走行為を繰り返していた5台あまりの改造バイクを追跡していた。このうち、最後部にいた1台がパトカーの進路を妨害しようと急減速したところ、減速が間に合わないパトカーが追突する形になり、バイクは転倒。乗っていた少年と見られる男2人が路上に投げ出された。

これに怒ったのが、現場で暴走族を見物していた期待族の若者たち100人あまり。逮捕しようと暴走族メンバーに近づこうとしたところ、集団で警察官を取り囲み、「こら警察、これ以上近づいたらどうなるかわかってるだろうな」とか「パトカー壊すぞ」、「警察だったら人ひいても“ごめんなさい”は無しか」などと、口々に罵声を浴びせかけながら警官2名を取り囲んだ。この間に暴走族メンバーは走って逃走。証拠品となる改造バイクは期待族の手で持ち去られてしまった。

現場にいた警官2名は若者らを説得しようと試みたが、あまりに殺気立っているのでそれを断念。一時的にパトカーを放棄して現場から退避した。

現場にいた期待族とみられる少年が、その後駆けつけた別の警察官によって検挙されているが、犯行については黙秘を続けているという。警察では逃走を手助けした期待族数人を犯人隠避の容疑で検挙する方針だが、誰が何をやったのかなどの特定作業は難航することが間違いない。

県警では今回の事件発生を重くみており、専門の捜査チームを設置する予定だというが、それよりも警察が威力で封じ込められてしまったことに対するショックの方が今は上回っており、前代未聞の事件というコメントを繰り返すのみだった。

《石田真一》

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